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喫茶店MILKの絵葉書

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今回はMILKの絵葉書です。
​一枚は写真、一枚はイラストです。
清里を知らない人が増えてきている昨今、MILKを知らない人も多いんだろうなと思いますが、この建物を見たことがある人は多いと思います。


​これを読むにあたっては、この「ぱや的清里の歴史」の中の「年下のあンちくしょう」を一緒に読んでいただきたいです。

MILKは一言で言えば、伝説の喫茶店。
清里ブームの火付け役とも言えるお店です。

​お店ができたのが昭和52年というから1977年ですね。
僕の祖父母は、ここから3年くらい前に清里に小屋を建てて、夏の間はその小屋で過ごしていました。そんな祖母が「素敵な喫茶店ができた」と長い期間、足繁くお邪魔していたようです。

その当時の清里では珍しい、可愛くおしゃれなお店だったんでしょうね。

MILKは清里と同じ町内出身のご主人が、ご夫妻で始められたお店。

時代的に言えばちょうどアンノン族のブームが始まってきていた頃。

​ちょうどそのタイミングで清里へやって来たのが、奥様のお友達である少女漫画家の吉田まゆみさんです。お店には吉田さんの原画も飾られていたのを覚えています。

 吉田さんは、ご友人のお店であるMILKに立ち寄り、夜は清泉寮に宿泊し、翌日は小須田牧場で乗馬などを楽しんでいかれたようです。その時のことをそのまま作品に表現し、単行本はミリオンセラーに。全国からたくさんの人がお店を訪れるようになったそうです。それも、今までのアンノン族ブームで若い女性も多かった客層がさらに若くなり、10〜20代の女性が増えたとか。
そんな有名なお店になったMILK、加速する清里ブームとともに、大人気のお店となっていきます。
​ある時は、アリスの谷村新司が来店して、その時のことをラジオで話したそうです。放送の影響は大きく、放送後、開店しようと店の扉を開けると、店の前にはご主人が見たことがない大行列ができていたなんて話もあります。その人たちはもちろん谷村新司のファン。どの席に座ったのかと口々に聞き、ひどい人はその席に当時よくあった落書き帳のように落書きまでしていったとか。 
 僕も祖母に連れられて何度も行ったことがあるのですが、そんなブームになってからは、いつも混んでいてあまりお店に入らなく(入れなく?)なりました。どのくらい混んでいたかと言うと、当時の冊子に書いてあったのでは、コーヒーを一日200杯入れたとか、噂ではお店のTシャツが毎日100枚売れたとか聞いていました。今回、いい機会だったので、ご主人に聞いてみました。
すると、コーヒーの数は覚えていないが、1986年には700人の来店があったことは覚えているとのこと。Tシャツに関しては、枚数は覚えていないけど、Tシャツでもトレーナーでもとんでもなく売れたよ、と。お店でつけていたMILKと書かれたエプロンも、あまりにほしいという人が多くて商品にしたとか、お店で使っていたミルクを入れるウシの形のピッチャーも同様で、あまりに売れてたら、どこかが真似をして偽物がお土産物屋で売られるようになったとか。
​田原俊彦や松田聖子など当時の人気アイドルも来店したそうで、松田聖子はトレーナーも買っていったそうですよ。

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MILKは25年営業を続け閉店。その後、「パスタと肴Morimoto」というカジュアルイタリアンのお店になりこのお店も大人気店となりましたが、現在は移転してしまいました。
今もこの建物は当時のまま同じ場所に建っています。
​あ、ただ、この青い写真にあるのと現在はちょっとだけ違っています。MILK時代に目の前の道路の拡張工事があって、そのため、当初の位置より後ろに曳いて移設しました。それが今の位置です。そして、この写真では周りに何もありませんが、今は木も育ち、家も建ち、全体的な雰囲気はだいぶ変わってしまいました。

現在MILKは復活をしています。
元々のMILKのオーナーご夫妻がMILKとして営業を再開。カフェではあるのですが、猫のいない猫カフェ、と呼ばれているお店です。と言うことで、猫好きの方が自慢の猫を連れて猫トークを。。。
もちろん、MILKを懐かしむかつてのファンも。
​あのブームの頃のMILKを作り、清里を支えてきたご夫妻がやっているので、昔の懐かしい話も聞けますよ。

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